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Paper newsletter

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会報誌バックナンバー vol.90
株式会社にんじん 代表取締役社長
コミュニティ・ユース・バンクmomo監事
一般社団法人CSRコミュニティ理事
伊勢戸由紀さん

会報誌バックナンバー vol.89
NPO法人にこり
代表 笠井ヒロ子さん

会報誌バックナンバー vol.88
NPO法人人と動物の共生センター
代表理事 奥田順之さん 

会報誌バックナンバー vol.87
一般社団法人日本ダイバーシティ推進協会
代表理事 久保博揮さん

会報誌バックナンバー vol.86
ナチュラルフード緑のテーブル
代表 毛利有香さん

会報誌バックナンバー vol.85
一般社団法人SR連携プラットフォーム
代表理事 関戸美恵子さん
専務理事 森 健輔さん

会報誌バックナンバー vol.84

卒業生、起業の学校を語る


※以下のリンクは過去のホームページに
アクセスされます※


 

会報誌バックナンバー vol.83

NPO法人アレルギー支援ネット

事務局長  中西里映子さん

会報誌バックナンバー vol.82

NPO法人ボラみみより情報局

代表 織田元樹さん

会報誌バックナンバー vol.81

NPO法人りあらいず和

理事長 山口佐織さん

会報誌バックナンバー vol.80

NPO法人大杉谷自然学校

校長 大西かおりさん

会報誌バックナンバー vol.79

NPO法人すみれ

代表理事 五十川うたえさん

会報誌バックナンバー vol.77

風の交差点風”s

土井ゆきこさん

会報誌バックナンバー vol.76

写真工房ゆう

河内裕子さん

会報誌バックナンバー vol.75

株式会社ピー・エス・サポート

代表取締役 村田元夫さん

会報誌バックナンバー vol.74

NPO法人ひょうたんカフェ

代表理事 橋本思織さん

副代表理事 井上愛さん

会報誌バックナンバー vol.73

【番外編】LOHAS love LOBAS

会報誌バックナンバー vol.71

株式会社コミュニティタクシー

代表取締役 岩村龍一さん

会報誌バックナンバー vol.70

NPO法人あっとわん

代表理事 河野弓子さん

会報誌ナックナンバー vol.69

NPO法人楽笑

理事長 小田泰久さん

会報誌バックナンバー vol.68

ショクバイ.com

代表 大橋猛さん

会報誌バックナンバー vol.67

株式会社武田商店 おそうじまま

代表 武田陽子さん

会報誌バックナンバー vol.65

NPO法人我がまちの縁側

代表理事(当時) 酒井まゆみさん

会報誌バックナンバー vol.64

株式会社インサイト

関原深さん

会報誌バックナンバー vol.63

株式会社鶴田商会環境事業部

エコブランチ 鶴田紀子さん

会報誌バックナンバー vol.62

パブリック・ハーツ株式会社

代表取締役 水谷香織さん

会報誌バックナンバー vol.61

ライター&キャリアカウンセラー

戸田智弘さん

会報誌バックナンバー vol.59

社会福祉法人あじさいの会

理事長 脇田順子さん

畑と台所、人と人とをつないでいきたい

会報aile90号(2015年3月号)

 

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伊勢戸由紀さん

株式会社にんじん 代表取締役社長
コミュニティ・ユース・バンクmomo監事

一般社団法人CSRコミュニティ理事
 
1987年から有機野菜を宅配する「にんじんCLUB」のスタッフとなり、
産地担当として有機野菜栽培の生産者の自立を目指して活動する。
1994年より「株式会社にんじん」代表。
現在は野菜の宅配に加え、消費者と産地をめぐるツアーや
南生協病院内の「新鮮多菜カフェ&レストラン にんじん」も運営している。

2015年4月には介護付きの高齢者専用のマンション「南生協よってって横丁」内に
カレーショップ「カフェ&カリー さいさい」をオープン。 
   
   

「関わってくれた人の成長が感じられたことが一番うれしかった」。今年4月にオープン予定のカレーショップで提供する子ども向けのメニューを、地元で子育て中の女性たちと一緒に作ったことを話す伊勢戸由紀さんは、輝くような笑顔でこう語ってくれる。

伊勢戸さんが代表を務める「株式会社にんじん」では、30年近く前から有機野菜や無添加の食品の会員制宅配サービス「にんじんCLUB」を続けてきた。5年前から始めた南医療生協病院内にオーガニックレストラン「新鮮多菜 カフェ& レストランにんじん」も、体と環境に優しいメニューが人気のお店だ。

「会員さんの意見を商品開発に活かすことはこれまでもやってきました。でも、今回一緒に考えていただいたのは、『同じ地域に住んでいる』というだけで、食への関心の度合いも様々な人たち。『フェアトレードって何?』といった、素朴な疑問をぶつけていただいて、刺激的でした」。カレーだけでなく、お店で使う食器や紙のエプロンにも、子育て中の女性たちのこだわりが生かされることになった。「回を重ねるごとに皆さんが積極的に関わってくださるようになって、皆で行きたい方向へ一緒に歩んでいけるという実感がありました」。


社会と自分はつながっている


伊勢戸さんが「食」に関心を持ったきっかけは、大学生の時。「下宿生活で自炊をしていたのですが、食品添加物の問題に興味を持ってからは、スーパーに行っても、買いたいものが何もなくなってしまいました」。

また、ゼミでローマクラブの「成長の限界」を読んだこともその頃。折しも、日本はバブル景気の前夜。これからも経済成長していくばかりだと思っていたのに、石油に依存した社会は早晩行き詰まるという内容に、大きなショックを受けた伊勢戸さん。それからは環境問題に興味を持ち、友人たちに声をかけ、牛乳パックを集めてはがきを作った。環境問題という地球規模の問題に対して、自分でもできることがあるという手ごたえを感じたという。

そんな伊勢戸さんに、「大きな問題に対して、皆で一緒にできることをやっていこう」という、株式会社にんじんの母体となった団体「中部リサイクル運動市民の会(中リ)」のスタンスは身近に感じられた。ちょうど中リの食部門として「にんじんCLUB」が発足し、岐阜県東白川村の無農薬栽培野菜の宅配がスタートした時期でもあった。伊勢戸さんは大学を卒業後、しばらくして「にんじんCLUB」のスタッフとして働きはじめることになる。

「社会問題を解決するという事業展開にひかれました。ここなら、自分が大学時代に社会に対して感じた違和感に対してアプローチできると思ったんです」。

知識や情報を得ることが出来ず、人生の歩む先が見えなかった。

誰かに助けてもらいたかった。障害のない子と同じように愛されたいと思った。愛したいと思った。

ノーマライゼーションという考え方が世の中に浸透すればよいと思った。

悲しいかな、後に続く人は必然であると思った。

当事者だからできること。何かやらなければと思った。

起業という形で社会から信頼を得ながら、支えあう営みをまちの文化に…“


混乱の中、30歳で役員に


人々の環境問題への関心の高まりを受け、「にんじんCLUB」は開始5年ほどで会員数が1000 人を超え、「中部リサイクル運動市民の会」から独立して「株式会社にんじん」となる。小牧市内に宅配のためのセンターを設けたのもこの年だ。その間、伊勢戸さんは中リで経理の仕事を担当した後、「にんじんCLUB」で産地担当の仕事に携わることとなる。夜遅くまで忙しく働き、小牧のビジネスホテルに泊まることもあった。それでも、「畑と台所をつなぐ」この仕事で、有機農業や環境保全型農業の拡大に貢献できることに大きなやり
がいを感じていた。

会員は順調に増えていたが、株式会社にんじんの経営状況は芳しくない時期もあった。社内に不安が広がり、従業員同士もぎくしゃくとする日々。そんな中、経営の立て直しの一環として、伊勢戸さんはなんと若干30歳にして役員に抜擢された。

「会社が不穏な雰囲気になったときに、当時の社長にどう考えているのか、直接聞きに行ったんです。そうしたら、逆に『伊勢戸さんはどう思う?』と言われて、自分の考えを伝えました」。それを聞いた社長から、役員にならないかと打診された伊勢戸さん。「役員って、どんな責任があるんだっけ。急に皆の上司になっちゃうけど、いいのかな」と一晩中考え続け、次の日には「やります」と自ら電話で伝えた。「不安はいっぱいあったけれど、やらないという理由は無かった。進むしかないと思ったんです」。

役員が変わったことで会社を去っていく社員もいた。困難な状況の中、伊勢戸さんを支えたのはやはり仕事に対する強い信念と、生産者の存在だった。「農家の方が「社長が変わっても、伊勢戸さんがいるなら安心だわ」と言ってくれたことも励みになりました。何より、この仕事は生産者と消費者をつなぐ大切な仕事。こんなやりがいのある仕事をやめてしまうのはもったいないと感じました」。

そして「生産者と消費者を大切にするためには、従業員も同じように大切にしなければと考えました」という伊勢戸さん。役員になってからは、女性スタッフも多い職場で、出産などのライフステージの変化に合わせて柔軟に働ける仕組みに変えることもした。


お客様の持つストーリーを受け止めたい


伊勢戸さんが39歳で社長に就任した頃からは、宅配の事業に加え、会員と一緒に産地を訪問するツアーや、デイサービスでの食事の提供や弁当の宅配など、地域に根差した様々な事業を展開し始めた。中でも、特に伊勢戸さんの考え方を変えたのはオーガニックレストランを作ったことだった。「それまでは、どちらかといえば野菜の『生産者』の代弁者という気持ちが大きかった。レストランを始めてからは、もっと『消費者』の側に寄り添いたいと思うようになりました」。

「レストランにんじん」には忘れられないお客様がいる。隣の南医療生協病院から、毎日のように来てくれる入院患者さんがいたが、ある時からぴたりと来なくなった。しばらくして、看護婦さんから「ここの『“走る豚”の豚カツ』が好きでまた食べたいと言っていますよ」と連絡が入った。後日、スタッフが豚カツをお弁当にして病室に届けようと考え、お届け日を相談するために病室に行ってみると、その方は昨日亡くなりましたと告げられたのだった。

「スタッフからこのことを聞いて、毎日お店に来てくれていたのに、私達はさらりとしか付き合っていなかったのだと思いました。そのために、間に合わなかったんだと」。なぜ、最期まで付き合えなかったのか。もっと早く具合が悪いことに気づけなかったのか。病院という場所で営業しているのに…。自分たちの都合を優先して、お客様との大事な時間を逃してしまったのではないか。この経験を通して、伊勢戸さんとレストランのスタッフは、もっとお客様の体調や事情、ご家族の状況など色々な背景を知ったうえで役立ちたい、関係をもっと深めていきたいという思いを強くした。

今、レストランにんじんでは2名の「オーガニックライフスタイルコンシェルジュ」(食の案内人)と呼ばれるスタッフが、食生活や野菜のおいしい食べ方、保存の仕方などについてアドバイスをしている。「お客様ひとりひとりの持っている“ストーリー”を受け止めながら、その方に合った商品を届けていきたいんです」。


楽しく思いを共有しあえるお店に


4月にオープンするカレーショップ「カフェ&カリー さいさい」は、病院の隣に建設された高齢者向け住宅の一階部分に入居する。伊勢戸さんは、このお店は高齢者の方ともがっぷり四つに組んで作っていきたいと話す。「どんな人が入居するのかな、皆でお店の花壇を作れないかな、お皿を洗うだけ、紙ナプキンを折ってくれるだけでもいいから、何か一緒にできる人がいないかなといつも思っています」。オープンに先駆けて、病院に来た方に向けて、市販のカレーと「さいさい」のカレーを食べ比べてもらう試食会も実施している。カレーのいい香りに誘われて、たくさんの方が訪れ「もっとこうしやあ!」「ここが物足りんよ!」と賑やかにアドバイスをいただきながら、伊勢戸さんはショップのPRをしている。「70代、80代でも、カレーが好きな方は多いんです。オーガニックやフェアトレードの原料を使った本当に美味しいカレーを食べながら、昔食べたカレーの思い出や、家でカレーを作るときのこだわりについて、お店の中でも話してもらいたいんですよね」。

学生時代から、社会に対する強い問題意識と共に力強く歩んできた伊勢戸さん。株式会社にんじんを通して、社会に提案したいことを事業化してきた。その気持ちは変わらないまま、伊勢戸さんは地域の方が抱えている生活問題に確実に深くつながっていくための解決策を事業化するため、その一歩を歩み出している。
 

(取材・文/石黒好美 写真/河内裕子(写真工房ゆう))



《事業概要》

株式会社にんじん

■事業内容

にんじんCLUB宅配事業
レストラン事業
飲食業への支援事業
お弁当事業
オーガニックで食育事業

■事業理念

1.地球と健康を大事にする活動、事業を行います。
2.いのちと食べものを大事にする活動、事業を行います。
3.食文化を伝える活動、事業を行います。

■連絡先 

愛知県小牧市中央2-246
TEL:0568-71-4114 
FAX:0568-71-1504 
HP:https://www.ninjinclub.co.jp/

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